ひびのあれこれ
by happanappamama
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今日のわざをなしおえて
近くの区民館で開かれる会合に出席しなければならず
夕飯の支度だけして慌しく家を出て。

夕方から出かけて、9時ごろ帰宅した。


湿気を含んだ生暖かい夜気の中自転車を走らせていたんだけど
なぜかものすごく静か。


何か考え事をしていたのかもしれないな。
しばらく音を感じなくて、下町とは言え東京の町中とは思えないほど。

どこかから土の匂いがたっだよって来て
頭の中に、『遠き山に日は落ちて』が流れてきた。


この歌、大好きなんだ。
1番も好きだけど、2番が特に好きで。


「 闇にも燃えしかがり火は
  ほのお今はしずまりて
  眠れやすく憩えよと
  誘うごとく消え行けば
  安き御手に守られて
  いざや楽し夢を見ん  」


子どもの頃毎年行ってた山中湖のキャンプを思い出す。

キャンプファイアが始まる頃は
まだ山の端に明るさの残る宵の入り口。

ファイアが始まるのは
空がまだぼんやりと見える時間なんだけれど
いつの間にかどんどん闇が深くなって
見えるのは、
炎と、炎を囲んだみんなの顔と、
炎に照らされて妙にくっきり見える頭上の葉っぱと、
背後に黙って黒々と立っている木だけ。


炎の明るさと、闇の暗さのコントラストが
子ども心に強烈だった。


闇のどこかにキャビンがあって
自分の寝床はそこにあるはずだけど
ほんとかな?そこに帰れるかな?っていう微かな不安と
炎に照らされて明るい場所にいることの安心感。

高々と上がっていた炎が小さくなって
そろそろお開きの時間、というときに
いつも決まってこの歌を歌った。

ザワザワとさざめきながらキャビンに戻って
パジャマに着替えたり、歯磨きをしに外へ出たり。

そのころはそんなこと、考えもしなかったけど
「安き御手に守られて」いることを
無意識の中に感じている時間だったような気がする。

昼間、太陽の下にいるときとは全くの別世界で
夜の闇と静けさを、そこはかとない不安と確かな安心感を
肌で感じた時間だった。


文語調の歌詞は「むずかしい」とされて
いろんな歌の歌詞が簡単なものに改変されているけど
文語のいいところは、
意味を深く考えない分、無意識の領域に深く刷り込まれて
モノゴトの繋がりを理解し始める年齢になったある日
啓示を受けるように腑に落ちることだ。


遠き山に日は落ちて、を歌うと
あの闇の世界がありありと蘇って
キャンプ場の、ちょっと湿った布団の匂いさえ
懐かしく、あたたかく思い起こされる。

時間って不思議。

今の私と、山中湖のキャビンにいた私と
同時に存在しているみたい。

隔てるものが何もない。




何か、あたたかいものがこみ上げてきます。
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by happanappamama | 2010-04-28 23:33 | つれづれ
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