ひびのあれこれ
by happanappamama
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
『はやぶさ』とライカ犬
昨日の夜、小惑星探査機「はやぶさ」に関するつぶやきが
あちこちから聞こえた。

これまでも時々、伝えられていた「はやぶさ」の消息。
探査する惑星に、正式に名づけられた「イトカワ」という日本人の名前。
最後に、こんな風に消えてなくなってしまうとは思っていなかった。

昨日、久しぶりに、突然聞こえてきた「はやぶさ」の名前と大気圏突入時の映像。
いろんな思いをこめて、ただただだまってじっと見た。



映像を見ながら同時に頭に浮かんできたのは
スプートニクに乗って宇宙に行ったライカ犬のこと。


私が生まれる10年くらい前に、宇宙船に乗せられて宇宙に行った犬がいることは
何かの折に食卓の話題に上り
まだ子どもだった私は、その犬の運命を思って大きく心が振れた。

猫を飼っていた私は、動物が死ぬ…ということを殊の外恐れているところがあって
ときどき
「江戸時代に生きていた犬や猫は、今はもう死んでいないのだ」なんていうことを考えて
暗い気持ちになったりした。

たまに、まだチャカチャカ動いていた昔のニュース映像に犬なんか映っていると
「この犬はもう死んじゃったよね?」などとわざわざ確認しては
どんより沈んだのを覚えている。

お盆の迎え火に飛び込んできた蛾を見て、大声を上げたこともあった。

そのころの私には、人間の死はまだとても遠くて、
もっぱら自分より小さな者の死を
近くにある恐れとして感じていたみたいだ。

私のまわりにいる大人たちは、いつまでも私の傍にいて
ずっと私を守ってくれると思っていたのかもしれない。
 


大人になって見た『マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ』というスウェーデンの映画。

そこに登場する少年が、やはりライカ犬のことを折に触れて考える様子を見て
とても懐かしい気持ちがした。

あんまり好きで、日比谷の映画館に3回も見に行ったくらい。



スプートニクに乗ったライカ犬が、ひとり宇宙船の中で何を思っていたのか。

それは、私にとっては
「地球は青かった」と言ったガガーリンよりも
「わたしはカモメ」と言ったテレシコワよりも
実際にそのニュース映像を見たはずの、アポロ月面着陸よりも
強く、強く、胸に残る。


スプートニクのライカ犬は
地球に帰還するときに、宇宙船と共に燃えてしまったのだと思ってきたけど
大人になってから、実は打ち上げ後まもなく亡くなったらしいことを聞いた。


7年もの旅を終えて、使命を果たして帰還した「はやぶさ」の映像を見て
単に宇宙船が燃えているとは思えなかった。


心がシンとする。




燃えてなくなっていくものに、こうして感情移入してしまうのは
なにか、刹那的という気もするけれど
ライカ犬に対して感じたような気持ちを、どうしても持ってしまうなあ。


本人の窺い知らないところで、とてつもなく大きな仕事がなされようとしている。
ライカ犬も「はやぶさ」も、自分の生を生きるのみだ。




「はやぶさ」が持ち帰ってくれたカプセルには
イトカワの砂が入っているんだろうか?

もし入っているとすれば、それは地球にはもう求められない
太陽系が出来上がったころの痕跡を残すものだそうだ。
私たちがどこからやってきたのか、どうしてここに存在しているのかを知る
鍵になるかもしれないほど重要な痕跡なのだって。



使命を終えた「はやぶさ」
スプートニクに乗せられたライカ犬。




宇宙は大きすぎる。
[PR]
by happanappamama | 2010-06-14 10:33 | つれづれ
<< 雫の「カントリー・ロード」 我が家のツーバーナーくん。 >>


カテゴリ
最新の記事
見えているもの、いないもの。
at 2015-07-20 21:08
アンのこと
at 2014-06-01 15:46
J.D.サリンジャー様
at 2013-10-13 16:28
距離
at 2013-09-23 10:48
匂いと臭いのまわりのあれこれ。
at 2013-09-22 14:56
記事ランキング
Twitter
画像一覧
お気に入りブログ
外部リンク
メモ帳
いまのとここっちにメインの日記があります♪

検索
その他のジャンル
ブログジャンル