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ひびのあれこれ
by happanappamama
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J.D.サリンジャー様
新聞の書評欄はあまり参考にならない。

ウチはもうかなり前から「変えようかなぁ」と思いながら読んでいる朝日新聞なんだけど、
なんだか、非常に頭のいい人だけを想定してるのかな?っていう本が多いような気がするし。

でもやっぱり毎回目を通してしまう。

単純に、本について誰かが語っているのを聞くのが好きなせいもあるんだな、きっと。
実際に新聞の書評欄を見て手に取った本って、数えるほどしかないんだけど。




でも今日の書評欄。

『サリンジャー』というタイトルの本が最初に目に飛び込んできた。

J.D.サリンジャー様_f0169643_1682170.jpg



















あらあら、興味を惹かれちゃうじゃないか。



サリンジャーは高校生のときに初めて「フラニーとゾーイー」を買ってから
(多分、読んだのはずっと後…というところがミソ)
なんとなく、いつのときも身近にいた作家だ。

初めて一人で西ヨーロッパへ出かけたとき、
言葉のあんまり通じない、一人ぼっちの不安を振り払うみたいに
持って行った『ライ麦畑でつかまえて』を読んで読んで読んだ。


誰もがそのタイトルだけは知ってる本だし、
若者は読まなければならない、みたいにも言われていたし、
なんといっても、そのタイトルがなんだかカッコよかったんだよね。

で、読んだら想像していた内容とは全く違って(笑)


想像では主人公は女の子で、もっとふわふわした小説だと思ってたんだけど
実は精神を病むほどにナイーブな少年の話だとは
全く思わなかったなぁ。

邦題がちょっと、違うものがたりを想像させるようなタイトルだしね。
浮ついた感じも無きにしもあらず、で
違うタイトルだったらどうだった?なんて思ったりする。




異国の地で、
ユースホステルのベッドの上や公園のベンチなんかで一人ぼっちで読んだということも、
もしかしたら大きく影響しているかもしれないんだけど
この本はとても大事なものになった。


サリンジャーの小説は、多分出版されているものはほとんど読んでいて
この『ライ麦~』はこの作家の、決して一番好きな小説じゃあないんだけど
それでも、懐かしさとか、外国で感じたいろいろと相まって
タイトルを聞いただけで、胸の辺りをぎゅっと掴まれるような感じがするし

今思えば、サリンジャーに触れて以降
小説の楽しみ方がちょっと変わったようにも思う。




で、本日の書評欄の『サリンジャー』。

著者のケネス・スラウェンスキーさんという方はサリンジャーの熱狂的なファンで
この本の中には知られざるサリンジャーがいるらしい。

私がこの世に誕生した頃には、もう隠遁生活に入っていたサリンジャーが
そこで毎日、発表する予定のない小説を書き続けていたことや、
もはや「仕事と祈りのふたつは区別がつかなくなっていた」ほどに
書くという仕事に没頭していたことが語られていて
やっぱり私はうれしかったな。



選者は、いとうせいこうさん。
この方の選ぶもの、気軽に「読んでみようかな」と思わされるものがたくさんあるような気がする。
文章も、変に勿体ぶってなくて好きです。



書評の最後に、嬉しいような、胸がチクリと痛いようなニュースがひとつ。
隠遁生活中に執筆された5作品が来年以降順次出版されるらしい。


モチロン読みたいけど、
生前、ご本人が承諾していたことなのかしら?ということも、ちょっと気になる。
by happanappamama | 2013-10-13 16:28 | ほん
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